インスタント食品は立派な加工食品です。しかしインスタント食品といっても、いろいろと種類があります。どこからどこまでをインスタント食品と呼ぶべきなのか、はっきりとした答えを持っている人は少ないと思います。
そこで今回は、インスタント食品の定義と、主なインスタント食品のジャンルを考えたいと思います。
繰り返しになりますが、インスタント食品の守備範囲は広いです。インスタント食品とはそもそも、お湯を注ぐだけで短時間で食べられる食品を一般にいいますが、何らかの手を加えれば簡単に食べられるようになる食品は他にも、
も含まれます。インスタント食品の基本である乾燥食品、半乾燥食品を加えると、インスタント食品とは、
というラインアップになります。それぞれ代表的な食品を見てみましょう。
インスタント食品は加熱、油揚げ、噴霧、凍結、電磁波加熱によって乾燥させた食品に、お湯を入れて戻して食べる食品になります。具体的には、即席めん、即席カレー、インスタントコーヒー、粉末ジュース、粉末スープ、即席みそ汁など、お湯を入れて食べる即席食品全てをインスタント食品といいます。
濃厚食品とは、濃厚な状態になった食品にお湯を入れて、戻して食べる食品になります。具体的には、濃縮つゆの素、濃縮スープなどがあります。濃縮つゆの素に冷凍めんをお湯で戻して入れれば、簡単にうどんのできあがりです。
冷凍食品とは「-15℃以下、あるいは-18℃以下の温度で保管すれば1年間以上保存が利く食品」を指します。具体的にはご飯、チャーハン、ピラフ、ピザなどの主食系をはじめ、エビやタコ、かば焼きなどの海鮮系、さらにはストロベリー、ブルーベリー、ラズベリー、ライチ、ミカンなどの果実系になります。アスパラガスやインゲン、ニンジン、カボチャ、マッシュルーム、コーンなども冷凍食品として親しまれています。
レトルト食品とは、プラスチックや金属フィルムの容器の中に密閉保存され、殺菌などの加工をされた食品をいいます。カレーライスやハヤシライスのルーなどを密封したレトルト食品から、パスタソース、ハンバーグ、サバのみそ煮など現在500種類以上の食品がリリースされています。
コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどで安く購入が可能で、電子レンジや熱湯で過熱しておいしく食べられます。
乾燥食品にせよ冷凍食品・レトルト食品にせよ、人類の技術の進歩が無ければ存在しない食材の形ばかりです。乾燥技術、包装技術、殺菌技術、品質管理技術、調理技術、輸送技術など全ての関連技術が結集して成立しているインスタント食品です。近年では安全性や味、栄養が改良改善された商品が次々と開発されています。上手に生活の中に取り入れるといいでしょう。