基本的に食品を加工する目的は、「食品の貯蔵期間を延長する」か「味をおいしくする」かのどちらかになります。例えば炊き過ぎたお米を長期間保存するために、家庭でもお米を冷凍する工夫がされていますが、冷凍も立派な食品加工技術になります。そこで今回は、食品を凍らせて加工した冷凍食品を考えてみたいと思います。
食品は冷凍をすると保存期間が延びるとされています。氷河期の生物が氷の中に閉じ込められて、程度の良い状態で現在まで残っていたという話を聞きますが、冷凍によって腐敗を避けられたからです。
実際、果実や野菜などの生鮮食品は、付着した微生物の働きを低温によって低下させられます。10℃下がると平常時の1/2、1/3まで押えられると分かっており、特に+2℃から-2℃の氷点下に近い温度になると、食品の品質変化がほとんど見られなくなるといいます。一度冷凍保存をされた食品はかなりの期間、腐敗を避けられます。
冷凍保存に向かない食材も存在するので、全てが冷凍できるわけではないのですが、以下に冷凍保存に適している食品を一覧にします。
一方で、冷やしすぎると変色など低温障害を起こす食品も多数確認されています。代表例は以下になります。
以上の食品は食材によって違いますが、保存の際に温度を下げすぎると変色したり不快なにおいがしたり、形がくぼんだりしてしまいます。注意が必要です。